『さよならリバー』(10月16日)

人生っていうのは、制限時間のある飲み放題みたいなもんですから!
燃え殻 2026.10.16
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虫歯の治療中に、緊急地震速報がワンワン鳴った。奥歯は麻酔が効きづらいらしく、真剣に痛くて、ブリッジ気味だったところに加えての緊急地震速報。

一旦治療をストップしていた先生が、「もし揺れたら、ストップしますからね〜」と言って再開。いままで聞いたことのない日本語を聞いた。こわかった。

***

佐伯ポインティ(写真撮るのを忘れたので、各々調べてみてください! 面白い生き物です)から、久々にLINEが来た。

「忙しいですか?」

「はい、忙しいです」と返すと、「映画観ませんか?」と、まったく人の話を聞かない姿勢のLINEが返ってきた。つづけて、「一瞬だけ!」とも。

じゃあ、一瞬ね、と諸々の予定を動かし、深夜の映画館で待ち合わせることにした。聞けば、トム・クルーズ主演の映画『ディガー』が観たかったらしい。

しかし、上映五分前になっても、ポインティは現れない。チケット二枚は、こちらが持っている。

するとポインティから、「すみません。二十分遅刻しそうなんで、先に入っててください! 僕の分のチケットは、映画館のチラシコーナーのどこかに隠しておいてもらえませんか?」という、大人のやり取りとは思えないLINEが届いた。

「了解!」と返信した(大人の返答とは思えない。

誰もすぐには持っていきそうにないチラシを選び、その二枚目にチケットをこっそり挟んだ。

「『世界で最後の愛しい娘!』のチラシの二枚目に入れたからね!」と写真と共に送る。

「なんですか、その映画は!笑 あざす!」呑気な返信がすぐに届いたので、こちらは先に映画館に入った。

この写真を送った。

この写真を送った。

***

映画『ディガー』は、『バードマン』を撮った監督の作品だけあって、構造が複雑怪奇だ。

少し説明すると、すぐネタバレになってしまう。言えるとしたら、最初のほうは、つまらない。というか、つまらないように撮っている気さえする。

観客の「つまらない」が頂点に達したあたりから、物語はあらぬ方向へ転がり出す。よからぬ方向へ行ったりもする。思わぬ方向に寄り道したり、迷走したりして、最後には「なるほど、そう来たか!」となる。面白い映画だった。絶対日本じゃ当たらないとも思った。

ポインティは無事に館内に入れて、途中から観て、速攻で寝て、最後のほうにムクッと起きてガン見していた。そして感想は、「面白かったっすねえ〜」だった。長生きしそうだ。

そのあと、「ジンギスカンが食べたい!」というポインティの欲望を叶え、解散。たまにポインティに会うと、得した気持ちになるから不思議だ。

***

昔、あることで相当落ち込んでいたときも、ポインティがふらっと誘ってくれて、一緒に居酒屋で飲んだ。こっちが落ち込みながら、ウダウダ愚痴っていると、ポインティが「人生っていうのは、制限時間のある飲み放題みたいなもんですから! 時間が来るまで楽しみましょう! 今日はエロ話だけにしましょう!」と言ってくれたことがあった。

あのときもそこはかとなく救われた気がした。

ポインティが、「この間、セフレにフラれたんっすよ。セフレにもフラれるってあるんすね〜」とニコニコ笑う。救われた気がした。

***

バンド『BREIMEN』のボーカル、高木祥太さんから、新曲『さよならリバー』がLINEで送られてきた。「これだけは聴いてほしくて」とあった。

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