大切なものをひとつ(12月29日)

『ときわ』のマッチ箱。ドラマ『リバーズエッジ 大川端探偵社』。
燃え殻 2025.12.29
読者限定

熱は下がった。

関節の痛みも治った。汗もかくだけかいた。そしていま、言いたかないが、部屋が臭い。身体中の毒素がこう、なんというか、毛穴という毛穴から出た結果というか……、なんというか、とにかく臭い。先ほど窓を全開にして、空気を入れ替えた。ただ臭い原因は自分なので、シャワーをこれから浴びる予定。臭い。

***

先ほど、(株)コセイの山内さんからLINEをいただいた。本当は今日、山内さんと会食の予定だった。「部屋の前に食料とか飲み物とか、イソップのハンドソープとか持って行くよ!」と。お気持ちだけ頂きます、と拝むように返信。入社したい。

***

「大切なものをひとつ、紹介してください」という、とある雑誌の企画に参加。四つん這い状態のため、オンライン取材にしていただいた。

大切なものはマッチ箱。父方の祖母が生前、静岡の沼津北口でひっそりとやっていた一杯飲み屋『ときわ』のマッチ箱(日記に書いてもいいよ、と許可済み)。

「私が男だったら、東京に行って、口八丁手八丁、うまくやったのに……」と、祖母は店に立つ準備をしながら、よく言っていた。

祖母は化粧をするときに必ず一本、白檀の線香に火をつける。いま仕事場で、絶やさず白檀のお香を焚いているのは、きっとその影響だ。

祖母は、ほろ酔いの国鉄の男たちを、口八丁手八丁、毎日うまく転がしていた。

あのときの祖母の度胸と、東京でやってみたかったという祖母の未練をまとって、仕事に臨むべく、『ときわ』のマッチ箱を、ポーチに入れてずっと持ち歩いている。

m

m

この記事は無料で続きを読めます

続きは、220文字あります。

すでに登録された方はこちら

読者限定
チワワ大脱走(1月1日)
読者限定
「信じることを避けてたら」底なしの出会い#07
読者限定
あっという間に大晦日(12月31日)
読者限定
相談の森 08
読者限定
発酵マッシュルームのオムレツ(12月30日)
読者限定
この時期、毎年軽く体調を崩す(12月28日)
読者限定
食パンはあと2枚(12月27日)
読者限定
相談の森 07