この味もいつかまた恋しくなる(4月16日)

結局三時間カフェにこもって、二杯ホットティーを飲んだだけだった。
燃え殻 2026.04.16
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「午前五時に、NHKドラマの情報が解禁になります。リポストなどしてください!」

二、三日前に担当編集者からそう言われていた。

まあ、起きたらしますよ、と返答していたが、今朝、四時半に目が覚め、キッカリ午前五時に記事を確認して、リポストした。みっともない話だが、緊張していた。

ドラマ化が決まったのは、半年以上前のことだ。エッセイ集『この味もいつかまた恋しくなる』のミートソースの回が好きだと教えてくれた母に、まず最初に電話を入れたのを憶えている。

主婦と生活社『この味もまたいつか恋しくなる』

主婦と生活社『この味もまたいつか恋しくなる』

そのとき母は、「よかった、楽しみねえ」と言ってくれた。最期の数日、父が緩和ケアの話し合いで席を外し、病室に母とふたりきりになったとき、「主演は高橋一生さんだよ」と伝えた。「へえ〜」母は酸素マスクをして、目をつむったまま、つぶやくようにそう言った。

映像化は、たくさんの人が関わるので、予期せぬことがいろいろと起きる。とある自分の原作の映画化は、ここだけの話、もう四年も紆余曲折、実現しないまま、何度も仕切り直しを繰り返している。決まって、発表に至るだけでも奇跡なのだ。

***

初台近くのカフェで、原稿を進めようとしたが、今日もまたなにも思いつかない。こういうときは、自分が前に書いた原稿を読み直すのが一番なので、週刊新潮を買ってきて、自分の連載を読んだ。うーん、なぜこれがスルスル書けたんだろう、と不思議な感覚。

結局三時間カフェにこもって、二杯ホットティーを飲んだだけだった。

神保町『清井商店』で、また清井そばを食べてしまった。また麺を食べてしまった。にんにくをこれでもか、と投入。あおさを追加してもよかったかもしれない。

仕事場では常にお香を焚いている。最近在庫が切れて、線香を焚く。線香いいかも。知り合いのカメラマンに「おじいさんの家の匂いがする」と言われた。

***

毎日のように会っていても、「知人」の人がいる。もう五年くらい会ってなくても「友人」と呼びたい人もいる。もうこの世界にいないのに「親友」と呼びたい人だっている。

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