シーフードグラタンと白ワインは合う(10月5日)

ラストオーダーが早い。
燃え殻 2026.10.05
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昨夜、疲れていたので(まだ言うか!)、いままで入ったことのない、Barというか、カタカナで「バー」みたいなところに入ってみた。

カウンター席は一応あるのに、荷物で埋まっていて座れない。テーブル席には、キティちゃんのクッションなどが、一席につき一つずつ置かれている。危険な香りがする店だ。

この時点で帰ってもよかったが、もう、それでもいいくらい疲れていた。

時間は、午後八時を少し回ったくらい。「あと三十分でラストオーダーなんですけど」と店主が言う。「早えーな!」心の中ではもちろんそうツッコんだが、「ああ、大丈夫です」と言ってしまった。我ながら海外旅行に向いていない。

キティちゃんを少し避けて、テーブル席に座る。メニューは二つ。一つはワインのメニューで、ジンやウイスキー、ノンアルコール飲料も書かれていた。もう一つは食事のメニュー。「上海焼きそば」「シーフードグラタン」「麻婆豆腐」など、バーらしからぬ料理が並んでいる。とりあえず、白ワインとシーフードグラタンを注文した。シーフードグラタンと白ワインが合うことは、くどくどしいほどに『この味もまたいつか恋しくなる』に書いたので、ぜひ読んでほしい。

ちなみにこの場面は、シーフードドリアの場面。

ちなみにこの場面は、シーフードドリアの場面。

店主は、「承知いたしました。こちらでラストオーダーになりますが、大丈夫でしょうか?」と言う。もちろん三十分経っていない。「えっ、まだ経ってないですよね?」

心の中の自分は店主に詰め寄ったが、現実の自分は「大丈夫です」と即答していた。ヨーロッパ旅行かなにかに行ったら、ボッタクられるわ、冷やかされるわ、ロクな目に遭いそうもない。

店に、自分以外の客はいなかった。というか、「どうやって成立させてるんだ?」と心配になるレベルで、店主は無愛想だし、店内の装飾もダサい。一応バーなのに、大相撲のカレンダーが、いちばん目立つワインセラーの上に貼ってあった。あらゆるものが期待できない。

しかし、まず運ばれてきた白ワインが、すっきり、キリッと冷えていて美味かった。

シーフードグラタンも、野菜を炒め、具材を炒めるところから始めているらしく、レンジでチンする感じがまったくない。目の前に運ばれてきた皿には、大きなホタテ、海老、ムール貝が二つ。イカも冷凍ものじゃない。お世辞抜きで、ニューグランドのシーフードグラタンと張り合える一品だと思った。

店主に「美味しい」と伝えたかったが、もう看板を片付け始めていて、忙しそうだった。早く帰らないのかなあ、みたいな空気まで出してきて、だんだんムカついてきた。

しかし、味は美味しかった。複雑な味、いや、複雑な店だった。

また行くと思う(行くんかい!

***

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